Shamir Medical Center は現在、大きな変革の只中にあり、イスラエル最大の病院 になるべく政府の支援を受けている。医療の質や研究の革新性を損なうことなく サービスに対する需要の拡大に対応できるよう、マネージメントチームはShamir Medical Centerのテクノロジーインフラストラクチャの拡張に取り組んでいる。
Shamir Medical CenterのCTO、オーデッド・ワイザー氏は語る。「Shamir Medical Centerは動的で動きの速い環境です。ですから、継続的にインフラストラクチャを進化させて新たな優先事項に対応できるようにしています。私たちは、臨床医と研究者をサポートするため、常に新しいツールをテストして展開しています」
Shamir Medical Centerの一貫した優先事項の1つに、データ保護が挙げられる。 同病院では、法的要件を満たし、 臨床医と研究者が必要な情報を常に入手でき るよう、定期的にデータをバックアップしている。ユーザーは誤って削除された ファイルやメールのリストアを頻繁にITチームに依頼するが、病院のデータが増 大するにつれてバックアップの手順にかかる時間も次第に長くなっており、対策が 必要という判断に至った。
ワイザー氏は続ける。「以前は、物理マシンのバックアップに1晩あたり10時間か かっており、バックアップが終わりきらずに運用を圧迫するリスクがありました。 メンテナンスには時間がかかり、特定のファイルやメールだけをリストアするこ ともできませんでした。従業員が自力でデータをリストアしようとすると1ヶ月近く かかる可能性があり、その遅延によって臨床成果が影響を受けたり、研究が滞っ たりしかねませんでした。組織の成長を支えるためには、Shamir Medical Center の拡張に対応できる、より回復力が高いデータ保護ソリューションが必要でした」
バックアップ機能に変革をもたらすため、Shamir Medical CenterはVeeam Backup & Replicationを採用した。多様なITランドスケープを包括的にカバーで きることが、Veeamを選ぶ決め手となった。
ワイザー氏は語る。「Veeamは管理のしやすさが魅力でした。バックアップしているデータを即座に可視化して制御できるため、明確な監査証跡が得られ、マネージメントや規制当局と共有できます。Veeamがあれば、変化し続ける環境でもバックアップを心配せずに新しいワークロードやアプリケーションを探ることができます」
現在、Shamir Medical Centerでは、Veeam Backup & Replicationを使用して約 500の仮想マシン(VM)と10の物理マシン全体で110 TBのデータを毎日バック アップしている。この中には、同病院の電子医療記録や画像診断システムなどの 必須アプリケーションの重要なデータも含まれる。
予期しないダウンタイムが発生しても、Veeamを使ってShamir Medical Center は即座にデータをリストアできる。ユーザーが特定のファイルまたはメールのみ を必要としている場合も、チームはVeeam Explorersを使用して、該当のファイ ルやメールをわずか数秒で探し出してリストアできる。
ワイザー氏は続ける。「リストアするのがVM全体であれ単一のファイルであれ、 Veeamならすぐに対応でき、病院のワークフローが中断されることはありません。 どんなアプリケーションでも、手動で探したりアプリケーションのスペシャリストに 問い合わせたりすることなく、即座にリストアできます。研究者が誤ってExcelファ イルを削除してしまうのはよくあることです。重要な情報を取り戻すことができる ようになったので、彼らは研究の突破口探しに集中できます」
Veeamを通じて、Shamir Medical Centerは新たな効率化を実現し、ITチームは イノベーションに取り組む時間を確保できるようになった。たとえば、同病院は Veeamのインターフェイスを通じてNetAppのストレージを管理することで、IT管 理を効率化している。
「VeeamとNetAppの統合はすばらしいですね。Veeamのインターフェイスで全 てを制御できるので、NetAppコンソールを使用する必要がありません。以前は バックアップ専任のフルタイム従業員がいました。Veeamを導入してからは、医 師や研究者をサポートする新しいソリューションの実装により多くの時間をかけ られるようになりました」(ワイザー氏)
Shamir Medical Centerではさらに、Veeam Backup & Replicationを使用して バックアップデータをテストおよび分析にも最大限に活用している。一例を挙げる なら、現在はCOVID-19の変異株を調査している研究者をサポートしている。
「Veeamを通じてバックアップを利用できるようにしたことで、COVID-19の研 究者に最新のデータを提供しながら、稼働中のシステムを保護することができ ます。Veeamによって細やかな制御が可能なので、ITインフラストラクチャの 回復力を損なわずに新しいユースケースを調査できます。同時に、新しいユー スケースによって新たにデータ量が増加しても、Veeamは容易に拡張して対応 できます。Shamir Medical Centerは課題の多い時代に成長している病院であ り、Veeamは今後長きにわたって私たちのデータ管理を支えてくれるでしょう」 (ワイザー氏)