クラウド・データ・マネジメントを実現するバックアップソリューションのリーダー企業であるVeeam Software(以下 Veeam)は、2020年度の通期決算を発表しました。2020年度は、1月9日発表のInsight Partnersによる50億ドルでの買収完了に始まり、あらゆる市場セグメントで大幅な成長と拡大を果たしました。第4四半期には、Kubernetesバックアップとディザスタリカバリの市場を牽引するKastenを買収し、売上高は過去最高を記録しました。
Veeamの最高経営責任者(CEO)であるビル・ラージェント(Bill Largent)は次のように述べています。
「2020年初めからのかつてない課題や予測不能な状況にもかかわらず、Veeamは2年連続で受注額10億ドルを超え、年間経常収益(ARR)前年比22%増に達する急成長を続けています」
2020年、Veeamはハイブリッドクラウドのビジョンをもとに継続的な成長を遂げ、顧客数40万社を突破しました。過去2年間で最も伸びが著しい製品Veeam Backup for Microsoft Office 365は前年比73%の成長を記録し、現在15万4,000社が導入、1,500万以上のユーザーを抱えています。12月に発表した最新版のVeeam Backup for Microsoft Office 365 v5は、Microsoft Teams向けのバックアップとリカバリ機能を追加しました。これにより、ユーザーが簡単にTeamsのグループ全体、特定のチャネル、設定を含むデータの検索と復元を行えるようになりました。昨今のリモートワーク移行により、Microsoft Teams導入は過去1年間で爆発的に増加、先月の1日あたりのアクティブユーザー数は1億1,500万人を数え、約1年前の2,000万人から475%増加しています。企業にとってこれらのデータを保護することは、これまで以上に重要な課題となっています。
Veeamの最高技術責任者(CTO)兼製品戦略担当シニアバイスプレジデントであるダニ―・アラン(Danny Allan)は次のように述べています。
「2020年1月のInsight Partnersによる買収は、間違いなく、Veeamが劇的な成長を遂げる着火点となりました。150以上の新機能を備えるVeeam Availability Suite v10の一般提供を発表し、次世代のデータ保護をけん引する堅牢なソリューションを実現しました」
「従業員、お客様、パートナーすべてが世界的な新型コロナウイルスの影響を受ける中、Veeamは掲げたビジョンに力を注ぎ続けました。お客様の新しいデータバックアップと保護のニーズに応え、2020年に16の新製品発表を行いました。ハイブリッドクラウドとコンテナへの移行期にあたる「アクトII」を継続する中、新しいテクノロジーの活用と開発を重ねています。2021年第1四半期後半には、主力製品であるVeeam Backup & Replicationの最新版Veeam Backup & Replication v11の発表を控えています。これにより、お客様のデータ保護をモダナイズするためのコミットメントをさらに強化できることを非常に楽しみにしています」
2020年第4四半期および2020年度業績
l Veeamは、ガートナーによる「2020年マジック・クアドラント」のデータセンター・バックアップおよびリカバリソリューション部門のリーダーに選出されました。ガートナー社がVeeamをカテゴリ・リーダーとして認定したのは今回で4度目で、初めてVeeamが実行能力で総合的に最高評価されました。また、Veeamは、実行能力とビジョンの完全性の両方で評価が上がった唯一のベンダーでもあります。
l IDCが発表した最新の「20年上期IDC Semi-Annual Software Tracker for Data Replication & Protection」では、Veeamの成長軌道がさらに明らかになりました。市場の上位5社やその他のベンダーを合わせた売上高、および市場全体の平均値の中で、Veeamが前年同期比で最も早く売上高を伸ばしたことが示されています。Veeamの2020年上半期の前年同期比の成長率は、市場平均を8ポイント以上も上回りました。
l Veeamは2020年にVeeam Backup & Replication v10、Veeam ONE v10、Veeam Backup for Nutanix AHV v2、Veeam Service Provider Console v4、Veeam Backup for Microsoft Azure v1、Veeam Availability Orchestrator v3、Veeam Backup for Microsoft Office 365 v5、Veeam Backup for AWS v3を含む16のメジャーリリース(アップデートを含むと25以上)を発表し、数百の新機能を実装しました。
l Veeam Backup & Replication v10のダウンロード数は、2020年2月下旬の一般提供開始から65万件を超え、1分間に平均1回以上のダウンロードを記録しています。これは製品のシンプルさ、柔軟性、信頼性の高さによるものです。v10は高機能なNASサポート、マルチVMインスタントリカバリ、ランサムウェア保護強化など、150以上の新機能および機能強化によって、クラウド・データ・マネジメントの可用性、ポータビリティ、拡張性を向上させるデータ保護を提供します。
l Veeamは、エンタープライズ環境に最適な新機能ならびに機能強化を継続的にリリースし、大口取引が前年比250%増に上りました。
l Veeamは現在、フォーチュン500の82%、グローバル2000企業の69%を占める顧客を擁しています。主な顧客には、Airbus Defence & Space、Alpha Bank、Avnet、Broward County Schools (FL)、Dassault Aviation、Datev、Deloitte、Engie、Hero MotoCorp、Hertz、IBM Cloud、Pernod Ricard、Penske Australia and New Zealand、Puma、Quinnipiac University、Rabobobank、Royal Dutch Shell、Siemens、Wenatchee Valley Collegeなどがあります。
l マルチクラウド企業およびハイブリッドクラウド企業のITアジリティとワークロードモビリティを実現する業界初のポータブルライセンス、Veeamユニバーサルライセンス(VUL)は、前年同期比56%増を記録しました。
l Veeamは、5年連続で「Forbes 2020 Cloud 100」に選出されるなど、2020年に20以上の受賞を発表しました。こうした名誉を示すランキングは、Forbesがベッセマー・ベンチャーパートナーズ社およびSalesforce Venturesとともに発表する世界のプライベートクラウド企業トップ100社の決定版とも言えます。
l VeeamのHPE、Cisco、NetApp、Lenovoとの技術提携再販契約は、前年同期比16%の成長を記録しました。
コメント
IDC リサーチ・ディレクター、フィル・グッドウィン(Phil Goodwin)氏
「2020年、新型コロナウィルス感染拡大によって得た多くの教訓の1つは、企業が存在し続け、成長し続けるためには、柔軟性が鍵、適応能力が必要だということでした。企業は、予期していなかった在宅勤務の急増をサポートするために、クラウドベースのデータ保護を加速しました。Veeamは、クラウドでのデータの保護とマネジメントを優先することで、景気の悪化にもかかわらず成長を続けました。また、VeeamはKastenの買収により、コンテナやKubernetesのデータ保護など、新興分野への重要な投資も行いました」
アルファバンク ITシステム部門アシスタントマネジャー、エフティミオス・ベカス(Efthymios Bekas)氏
「Veeamは、当行のデータ保護、事業継続、障害復旧、法規制コンプライアンス、総所有コストなど、運用ならびに最重要ビジネス課題を、最小限の手間かつ最高レベルでサポートしています」
アヴネット システム管理担当シニア・マネージャー、マーク・ワイソルミエルスキ(Mark Wysolmierski)氏
「業界によってお客様は異なりますが、アイデアを製品化するために当社を信頼いただいている点は共通しています。われわれのプロセスを支えるビジネスインテリジェンスを保護するためにVeeamは信頼の証、欠かせない存在です」
ブロワード郡学校 エンタープライズ・インフラストラクチャ・サービス・マネージャー、タメッカ・マッケイ(Tamecka McKay)氏
「Veeamの導入により3年間で230万ドルを節約でき、投資収益率は352%に上ります。これは、ブロワード郡の納税者に還元できると見込む節約のほんの一部に過ぎません」
ペンスキー・オーストラリア・ニュージーランド 技術・セキュリティ・マネージャー、ボビー・ストイチェスキー(Bobby Stojceski)氏
「Veeamは、公衆衛生と安全のために病院や都市の照明を点灯させ、軍事用防衛車両のエンジンが最大容量で稼働していることの確認業務や、経済を支える貨物の輸送トラックが走行することなどに役立っています」
クィニピアック大学 システム担当アソシエイト・ディレクター、ファビアーノ・ラクーソ(Fabiano Lacusso)氏
「Veeamは、われわれの中核システム運用を支える、当社のIT環境上で最も重要なソフトウェアの1つです。モダンなデータ保護の最高の教科書であり、事業継続をワンストップで一気通貫できる欠かせない存在です」
ウェナチー・バレー・カレッジ 情報セキュリティ担当者、スティーブ・ガルシア(Steve Garcia)氏
「われわれは100%の自信を持って、信頼性の高いデータ保護システムを導入していると言えます。万が一、ランサムウェアに攻撃され危険にさらされても、すべてのデータを復旧して通常業務を再開することが可能です」