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Veeam、企業のas a Service利用動向の調査結果を公開

【2022年11月3日】Veeam、「Cloud Protection Trends Report 2023」を公開。クラウドワークロードの運用と保護で企業はサイバーセキュリティリスク低減に、最新のデータ保護を強化していることが明らかに。

2022年11月3日 米国オハイオ発 抄訳 - 先進的データ保護を提供するバックアップ、リカバリ、データ管理ソリューションのリーダー企業であるVeeam Software(以下、Veeam)は、日本を含む世界7カ国のITリーダー1,700人を対象に、4つの主要な「as a Service」として、①IaaS(サービスとしてのインフラストラクチャー)、②PaaS(サービスとしてのプラットフォーム)、③SaaS(サービスとしてのソフトウェア)、④BaaS/DRaaS(サービスとしてのバックアップおよび災害復旧)に関する調査結果「Cloud Protection Trends Report 2023」を公開しました。

今回の調査では、企業や組織がSaaS環境のデータを保護する必要性が高まっていることを認識していることが明らかになりました。例えば、調査対象となったMicrosoft 365のお客様の約90%は、製品に内蔵された復元機能だけに頼らず、補完的な手段を用いています。バックアップの理由として最も多く挙げられているのは、サイバー攻撃やランサムウェア攻撃からの迅速な復旧に備えることであり、次いで規制遵守が事業継続のための要素として挙げられています。

「Veeam Cloud Protection Trends Report 2023」ハイライト

  • 新しいITワークロードがクラウドに登場するスピードは、データセンターで古いワークロードが廃止されるスピードをはるかに上回っています。しかし、回答者の88%が、開発、コストパフォーマンスの最適化、災害復旧など1つ以上の理由で、クラウドからデータセンターにワークロードを戻しています。
  • サイバーセキュリティ(ランサムウェアを含む)がビジネスにおいて引き続き重要な懸念事項であることから、企業のデータ保護戦略は進化しています。ほとんどの回答者が、各ワークロード(IaaS、SaaS、PaaS)所有者に自社のデータ保護を義務付ける代わりに、バックアップに関する責任は専門家に委ねるようになっています。クラウドワークロードのバックアップの大部分はバックアップ担当チームによって行われ、クラウド管理者の専門知識や負担を増やす必要はなくなる傾向にあります。
  • 回答者の98%が、現在、データ保護戦略の一環としてクラウドホスト型インフラを活用しています。DRaaSは、事業継続と災害復旧(BCDR)の計画、実装、およびテストに関する専門性を提供することで、BaaSの戦術的な利点を上回るものと認識されています。専門性は、利用者がBaaS/DRaaSプロバイダーを選択する際の主要な差別化要因とされており、ビジネスへの洞察力、技術的なIT復旧アーキテクト、BCDR戦略の計画および文書化の運用支援に基づくものです。
  • 新しいクラウドホスティングアーキテクチャでよくあるケースですが、一部のPaaS担当者は、クラウドホスティングサービスの堅牢性からバックアップの必要性がないと誤って判断するケースが判明しました。34%の組織がクラウドでホストされているファイル共有のバックアップを取得しておらず、15%がクラウドでホストされているデータベースのバックアップを取得していませんでした。

Veeamの最高技術責任者(CTO) 兼 製品戦略担当シニアバイスプレジデント、ダニー・アラン(Danny Allan)は次のように述べています。

「現在のリモートワークとオフィスワークの併存によりエスカレートした、クラウドパワーツールの進化と製品導入の増加は、業界全体のハイブリッドITとデータ保護戦略にスポットを当てています。サイバーセキュリティの脅威が増加し続ける中、組織は従来のバックアップサービスを超えて、ビジネスニーズとクラウド戦略に最適な目的別のアプローチを構築する必要があります。本調査は、ワークロードがデータセンターからクラウドへ、またクラウドから別のクラウドへと流動的に移動し続け、組織のデータ保護戦略にさらなる複雑さをもたらしていることを明らかにしています。この調査結果は、現代のIT企業がクラウドとデータ保護において大きな前進を遂げている一方で、まだやるべきことがあることを示しています」

「Veeam Cloud Protection Trends Report 2023」の主な調査結果

Software as a Service(SaaS:サービスとしてのソフトウェア)について

  • 90%の組織がMicrosoft 365のバックアップの必要性を認識しています。Microsoft 365のデータを保護していない組織は9社に1社(11%)に過ぎないことが明らかになりました。89%の組織は、サードパーティのバックアップ/BaaSまたはMicrosoft 365の訴訟ホールドを使用するための拡張階層、またはその両方を使用しています。
  • データ保護戦略が進化し、ランサムウェアが最大の懸念事項であり続ける中、ほとんどの組織は、各ワークロード(IaaS、SaaS、PaaS)の所有者に自身のデータを保護することを求める代わりに、バックアップの責任はバックアップ専門家に委ねています。このため、バックアップは従来のバックアップ管理者ではなく、アプリケーションチームに任されるようになりつつあります。

Infrastructure as a Service(IaaS:サービスとしてのインフラストラクチャー)について

現在、様々な企業がハイブリッドクラウドアーキテクチャを採用していますが、クラウドへの移行により、最新のデータセンターの重要性が低下しているわけではありません。

  • クラウドホスティングされたワークロードの30%は「クラウドファースト」戦略によるもので、データセンターで古いワークロードが廃止されるよりもはるかに速いスピードで、新しいワークロードがクラウドで提供開始されています。
  • 98%の組織が、データ保護戦略の一環として、クラウドストレージ層、ディザスタリカバリサイトとしてのクラウドインフラ、BaaS/DRaaSプロバイダーの利用など、クラウドホスティングインフラを活用しています。
  • 88%の組織が、1つ以上の理由(開発、コスト/パフォーマンスの最適化、災害復旧)でクラウドのワークロードをデータセンターに戻しており、ワークロードがデータセンターからクラウド、クラウドからデータセンター、またはクラウドから別のクラウドへ移動する際に、一貫した保護と移行能力を確保するために細心のデータ保護戦略の必要性を強調しています。
  • クラウドのワークロードのバックアップの大部分は、バックアップチームが行うようになり、クラウド管理者の専門的な知識や追加負担が削減しています。一方でほぼすべての組織が長期的な規制の義務付けがあることを認めている一方で、クラウドデータのバックアップを1年でも保持している組織はわずか半数にとどまっています。

Platform as a Service(PaaS:サービスとしてのプラットフォーム)

多くの企業はデータセンターからIaaSにサーバを「リフト&シフト」していましたが、ファイル共有やデータベースなどの基本的なITシナリオをネイティブなクラウドサービスとして実行することが、成熟したITワークロードの将来像であることに同意しています。

  • 回答者の76%がクラウドホストサーバー内でファイルサービスを実行し、56%がAWSまたはMicrosoft Azureのマネージドファイルシェアを実行しています。
  • 78%がクラウドホストサーバー内でデータベースを実行し、65%がAWSまたはMicrosoft Azureからマネージドデータベースを実行しています。

Backup and Disaster Recovery as a Service
(BaaS/DRaaS:サービスとしてのバックアップおよび災害復旧)

ほぼすべてのIaaS/SaaS環境では、何らかの形でデータ保護戦略の一環としてクラウドサービスを利用しています

  • 58%の組織がマネージドバックアップ(BaaS)を利用しているのに対し、クラウドストレージを自己管理型データ保護ソリューションの一部として利用している組織は42%です。特に、約半数(48%)が自己管理型クラウドストレージでスタートしたものの、最終的にBaaSに切り替えています。
  • ほぼすべての組織(98%)は、データ保護戦略の一環としてクラウドサービスを利用していると回答していますが、その内容はリポジトリとしてのクラウドストレージから本格的なBaaSまたはDRaaSサービスまでさまざまです。
  • BaaSは主に、運用とコストの効率化を図るとともに、災害やランサムウェア攻撃からデータを保護するために利用されています。クラウドベースのデータ保護サービスを利用していても、データの50%近くがライフサイクルを通じてテープに保存されていることから、BaaSはもはや初期の識者が提唱した「テープキラー」とは見なされていないことが注目されています。

今年の調査では、バックアップのアウトソーシングや、社内のIT部門がBaaSで提供されるインフラの管理を継続する代わりに、「ターンキー」または「ホワイトグローブ」レベルの管理サービスを得ることへのお客様の関心が高まっていることから、昨年からの大きな変化が見られました。この変化は、プロバイダーに対する経験と信頼が高まっていることを示しており、またIT人材のサプライチェーンに関する昨年の課題も指摘しています。

「Cloud Protection Trends Report 2023」について

Veeamの「Data Protection Trends Report」から派生した本レポートは、第三者調査会社が7カ国(米国、英国、フランス、ドイツ、日本、オーストラリア、ニュージーランド)の公平なITリーダー1,700人を対象に、今日のクラウド優先のデジタル環境におけるIT企業全体のハイブリッド戦略の軌道に関する最大の単一見解を提供したものです。

この市場調査は、クラウド(IaaS、PaaS、SaaS)で少なくとも1つの本番ワークロードを実行している偏りのない組織に対する広範な市場調査で、クラウドでホストされるワークロードの運用と保護の責任や方法論、およびクラウド型のデータ保護を使用する際の考慮事項に関するさまざまな視点を理解するために実施されました。

Veeam Softwareについて

Veeamは先進的データ保護を提供するバックアップ、リカバリ、データ管理のリーダー企業です。クラウド、仮想、SaaS、Kubernetes、物理環境の単一プラットフォームを提供しており、Veeamのお客様は、業界で最もシンプルかつ柔軟で信頼性に優れた強力なプラットフォームによってアプリやデータが保護され、常に利用可能であることを確信しています。Veeamは、世界全体で45万社以上のお客様を保護しています。これには、フォーチュン 500の81%以上、グローバル 2,000の70%以上が含まれます。米国オハイオ州コロンバスに本社を置き、世界30か国以上で事業所を展開するVeeamのグローバルエコシステムには、3万5,000社以上のテクノロジーパートナー、リセラーパートナー、サービスプロバイダー、アライアンスパートナーが含まれています。詳細については、https://www.veeam.com/jpをご覧いただくか、LinkedIn(@veeam-software)とTwitter(@veeam)でVeeamをフォローしてください。