クラウド・データ・マネジメントを実現するバックアップ・ソリューションのリーダー企業であるVeeamⓇ Software(本社:スイス、バール。日本法人:ヴィーム・ソフトウェア株式会社、所在地:東京都千代田区、執行役員社長:古舘 正清。以下、Veeam)は、大規模プラント建設の大手、千代田化工建設株式会社が同社のデータバックアップの基盤としてVeeam Availability Suite Enterprise Plusソリューションを採用したと発表しました。現在Veeamのソリューションは同社の勤怠管理システムで運用されており、バックアップ時間の大幅な短縮やトラブルの削減といった効果が示されています。
千代田化工建設では、2016 年春にデータセンターにサーバを統合し、統合仮想化基盤に移行しました。また、同社ビジネスの世界展開に合わせパブリッククラウドの利用も開始しています。現在のシステム構成は、サーバ全体で数百台となっており、うち約半数が仮想化されています。
バックアップには、複数のメーカーのバックアップソフトウェアを使用していましたが、バックアップ基盤のサイロ化による運用の非効率化およびバックアップの取得そのものに時間がかかるなど複数の課題が発生していたため、統合バックアップ基盤の構築が急務となっていました。
Veeam Availability Suite Enterprise Plusソリューションは、製品のパフォーマンスや、シンプルで使いやすいインターフェースに加え、ヴィーム・ソフトウェアのサポー ト体制やOracleのRecovery Manager (RMAN) 対応といった条件をクリアしていることが高く評価され、2018年11月、同社のデータバックアップ基盤として採用が決まりました。まず同社社内でも重要なシステムの一つである勤怠管理システムのシステム・勤怠データのバックアップから運用を開始しており、以降、問題なく稼働しています。
導入の効果
当初使っていたソフトウェアでは、新サーバの初回バックアップに最大約3時間かかりましたが、Veeamではそれが約3分で完了するようになりました。
Veeamの直観的なGUIによりジョブの設定、オプション設定が迅速かつ容易に可能となりました。また、同時並列でバックアップを走らせることができるため、システム単位でバックアップ・ウインドウを調整するといった工数が大幅に削減できました。
従来製品と比べてバックアップへの信頼性が著しく向上しました。このため、同社では既存のバックアップを入れ替えていく計画を進めており、ゆくゆくは全社、さらには海外子会社のデータもVeeamのバックアップ基盤に乗せていく予定です。
今後、千代田化工建設では、バックアップのアーキテクチャの改変も検討しています。大規模プラントの建設事業はプロジェクトベースのビジネスであり、プロジェクトが決まる度にオンプレミスでストレージを用意するのは非効率な面が大きいため、ハイブリッドクラウド化が適しています。同社グローバル本社ITマネジメント部コーポレートICTセクション課長 石野 大介氏は、「オンプレミスとクラウドでデータやワークロードを苦労なく行き来できるのが理想的であり、Veeam が対応を打ち出しているマルチクラウドでのサポートは、当社のIT戦略の方向性にも合致します。オンプレミスやクラウドをまたがった統合バックアップ基盤の形成に向けて、今後もVeeam社の展開に注目していきたい」と述べています。
ヴィーム・ソフトウェア株式会社 執行役員社長の古舘 正清は、「千代田化工建設様のようにグローバルレベルでビジネスを展開する企業のデータ管理に、クラウド環境、仮想環境に最適化された当社のソリューションをお役立ていただけることをとても嬉しく思います。ますますデータの重要性が増していく中、確実なバックアップとリカバリーを提供し、安心して業務に取り組める環境づくりを進めてまいります」と述べています。
千代田化工建設について
千代田化工建設は、1948年に創業。石油精製、液化天然ガス (LNG)、シェールガス、太陽光発電などのエネルギー分野から、化学、環境、省エネ、産業設備、ライフサイエンスにいたる幅広い分野において、大規模プラントの設計、調達、建設 (EPC:Engineering, Procurement, Construction) 業務で、数多くのプロジェクトを世界各地で手掛けています。