今日、データはあらゆる企業の中核を占めています。日々新しいデータが大量に生成され、様々な理由で利用されています。Veeamは長年データ保護に取り組んできましたが、さらに優れたものと考えているのは、そのデータを再活用する機能です。
全ての出発点
当初Veeamが、Veeam FastSCPという無償の製品で市場に参入した頃には、ESX(i)サーバーとファイルをやりとりするという1つの大きな目標がありました。しかし当時でさえ、ユーザーは創造力を働かせ、 FastSCPを利用してデータのコピーを作成していました。ファイルをダウンロードし、FastSCPを利用して、既存のデータを再利用することで仮想マシンを移行しようとしたのです。
数年先のVeeam Backup & Replication v5では、SureBackupやVirtual Labsのような業界初の機能が実装されました。これらの機能は、バックアップストレージとしてのVeeamへの投資と共にバックアップデータを再活用し、仮想ラボでバックアップをテストしたり、仮想マシンのテストやトラブルシューティングに活用します。仮想ラボは新入社員にも最適です。仮想マシンを何台か立ち上げ、アプリケーションについて学ばせてから、本番インフラストラクチャにアクセスさせられるからです。
バージョン8のリリースでは、仮想ラボの機能が向上し、ストレージスナップショットでもソースとして利用できるようになりました。ストレージスナップショットを利用することで、既存の本番ストレージスナップショットのデータを再活用できる可能性が広がりました。
バージョン9.5 Update 4のリリースで、これらの機能は「DataLabs」と名前を変えて、Secure RestoreとStaged Restoreを追加して、データをセキュリティとコンプライアンスのためにより効果的に使用できるように拡張しました。
これがまだ明確でなくても、できる限り多くの方法でデータを再活用したいと考えています。
データインテグレーションAPIとは
新製品Veeam Backup & Replication v10では、データの効果的な再活用を可能にする、データインテグレーションAPIという重要な新機能が追加されています。この新機能では、バックアップへのサードパーティの統合が可能で、以下の機能などの可能性がさらに大きく広がります。
- データマイニング
- データ分類
- セキュリティ分析
- eDiscovery
- データフォレンジック
企業では驚くべき速さでデータが生成されます。データの再利用によってその情報を活用し、重要な分析情報を取得して、貴社のビジネスを情報に基づくよりスマートなものにできます。
本番環境に影響を与えずに、バックアップを利用してマルウェアやランサムウェア、その他のセキュリティ脅威のスキャンを行えばn本番環境への負荷が軽減されるだけでなく、バックアップをテストして、これから起きてしまいかねなかった障害に事前に対処できます。
サードパーティの専門家が貴社のデータにアクセスし、パターンをマイニングしたり、売り上げを伸ばしたり、異常を見つけて原因を解明してくれます。
動作のしくみ
PowerShellを利用することで、APIを使用してあらゆる仮想マシンのあらゆる仮想ディスクをマウントできます。必要に応じて、バックアップを全て使用して、全てのディスクを一度にマウントできます。マウントや再活用するデータ量に制限はありません。
マウントされた仮想ディスクは、よく知られたVeeamFLRフォルダに表示されますが、Windowsのディスク管理でも操作できます。
これらのディスクへのアクセス権をiSCSI経由で別のサーバーに付与すれば、サードパーティソフトウェアとも統合できます。これは、特定のIPからのアクセスのみを許可する、より強力なセキュリティで行います。
実行の方法
これを実行する方法を詳しく見てみましょう。以下の例では、1つのディスクをiSCSI経由で外部サーバーに送付します。
# Add the Veeam PowerShell snapin - if it already is loaded continue silently with no error
Add-PSSnapin VeeamPSSnapin -ErrorAction SilentlyContinue
# The backup variable $backup is populated by the cmdlet Get-VBRBackup which will return info regarding the backup data
$backup = Get-VBRBackup -Name "MyBackup"
# Provide the IP or hostname of the target server
$targetServerName = “192.168.1.5”
# Provide the credentials to access the remote server example: lab\administrator
# These must be stored within the Credentials manager in Veeam Backup & Replication
$targetAdminCredentials = Get-VBRCredentials -name "LAB\Administrator"
# Get-VBRRestorePoint is where you find the restore point you wish to use, -Last can be used for the amount of objects you wish to go back
$restorepoint = Get-VBRRestorePoint -Backup $backup | Sort-Object –Property CreationTime | Select -Last 1
# Publish the disk(s) for the restore point
$session = Publish-VBRBackupContent -RestorePoint $restorepoint -TargetServerName $targetServerName -TargetServerCredentials $targetAdminCredentials
このスクリプトには、アップデートが必要ないくつかの重要事項が含まれています。
1つ目は$backup変数内にあり、この変数は実際のバックアップデータへのリファレンスを保持します。
2つ目は$targetServerName変数です。これを使用して、データを送付するサーバーを定義します。
最後は$targetAdminCredentials変数で、これにはリモートサーバーにアクセスするためのログイン情報が含まれます。これらは、Veeam Backup & Replicationのログイン情報マネージャー内に保存する必要があります。
スクリプトを実行することにより、指定されたターゲットサーバーにディスクが送付され、Windowsディスク管理に表示されます。
まとめ
データインテグレーションAPI機能を利用すれば、本番環境のパフォーマンスに影響を与えずに、情報に基づくよりスマートなビジネス意思決定を実現します。セキュリティ侵害を評価するにも、セキュリティ保護を強化するにも、またはデータから重要な分析情報を取得するにも、このソリューションはすぐに利用すべき優れたツールです。この優れた機能と様々なユースケースについて詳しくは、こちらのビデオをご覧ください。 新製品Veeam Availability Suite v10やVeeam Backup & Replication v10をダウンロードして、Better Backup(より速く、簡単に、スマートに)を実現する多数の機能を体感してください。データインテグレーションAPIは、私たちが強くお薦めする多数の機能の1つに過ぎません。
関連するその他の製品・ソリューションはこちら
Microsoft 365のデータの包括的なバックアップをサポートする「Veeam Backup for Microsoft Office 365」。製品概要や利用シーン、成功事例はこちら。
Windowsベースのシステム、物理サーバー、クラウドインスタンス向けの包括的なバックアップおよび復元ソリューション「Agent for Microsoft Windows」。製品概要やエディション比較、成功事例はこちら。
SharePointのオブジェクトを迅速かつ簡単にリストアできる「Veeam Explorer for SharePoint」。製品概要や新機能、エディション比較、特長はこちら。
投資対効果が高く安全で、エンタープライズにも対応している、Microsoft Azureのバックアップ専用製品「Veeam Backup for Microsoft Azure」。製品概要や成功事例などはこちら。