v10:次世代型のVeeam Backup for Nutanix AHV

Veeam Availability Suite v10では新しくアップデートされたコア機能が10個導入されました。その1つが、新登場のVeeam Backup for Nutanix AHVです。最初のバージョン(以降「v」)1製品であるVeeam Availability for Nutanixを使用したお客様からは多くのすばらしいフィードバックをいただき、それがVeeamの前進につながりました。

この1年間、VeeamとNutanixはソリューション開発に精力的に取り組んでまいりました。そうしてできたのが、クラウド・データ・マネジメント・プラットフォーム内でVeeamがサポートする第3のハイパーバイザーである、Nutanix AHV上のデータを保護することに特化したソリューションです。

v1では、この製品に欠けていた以下の要素について主にフィードバックをいただきました。

Veeam Backup for Nutanix AHV

2018年にGAとなったv1のリリース以降、多くのお客様にインストールしていただき、数々のフィードバックをいただきました。Veeamは常にお客様の声に耳を傾け、後のリリースに取り入れています。まさにその証拠となるのが、この新登場のVeeam Backup for Nutanix AHVです。この製品には、AHVプロキシの一元的な管理および導入、Veeam ONEレポート機能、強化された復元機能が搭載されています。

一元的な導入および管理

いただいたフィードバックの中でも特に大きかったのが、Nutanix AHVワークロードのアベイラビリティについて一元的に管理する必要性があることでした。v1では、AHVプロキシがVeeam Backup & Replicationと通信して、バックアップ保存のためにVeeam Backup Repositoryを利用できるようにしていました。この新リリースでは、一元的な管理の機能が大幅に拡張され、Nutanix AHVプロキシの一元的な導入とアップグレードが可能になり、また、バックアップジョブの可視性も向上しました。

スナップショット統合

新登場のVeeam Backup for Nutanix AHVでは、Nutanix Distributed Storage Fabricとの統合が大幅に強化されており、ネイティブのストレージスナップショットの活用と、それらのスナップショットからのリストアが可能になりました。このストレージ層への統合機能の追加によって、Veeamがオーケストレーションするスナップショットをより高い頻度で作成できるようになりました。その結果、目標復旧時点および時間が厳格化されます。

柔軟な復元  

Veeamは常に復元の柔軟性と速度を可能な限り高める方法について検討してきました。先ほど説明したスナップショット統合でも、スナップショットをファイルレベルの復元のために活用できます。つまり、きめ細かいレベルでファイルやフォルダを復元できるということです。

ご紹介する2つ目の機能は、任意のVeeamイメージベースのバックアップを利用して、そのワークロードをNutanix AHVハイパーバイザー内で復元できるというものです。

Veeamではポータブルなファイル形式が採用されているため、そのようなイメージベースのワークロードをNutanix AHV内で復元できます。  この操作は全て、Veeam Backup & Replicationによって実行されます。

v1では、Linuxマシン向けのファイルレベルの復元の際に、Microsoft Hyper-V環境かVMware vSphere環境のいずれかでVeeam Linux FLRアプライアンスを実行する必要もありました。この要件は、ハイパーバイザーにNutanix AHVを選択して、これで全て実行していたお客様にとって制約となりました。このリリースでは、Linux FLRアプライアンスをNutanix AHV環境上で直接実行し、さらにVeeam Backup & Replication内で制御し、構成できるようになっています。

監視とレポート作成

Veeam ONEの新リリースでも、Nutanix AHVユーザーが利用環境で監視を実行できるようになっています。バックアップ済みデータと未済のデータ、パフォーマンス統計、ジョブの実行中にトリガーされたアラームを確認できます。

また、Veeam ONEには新しいレポート作成機能もあり、この機能により、スケジュールしたレポートをバックアップ管理者に送信できます。

Veeam ONEの詳細は、別の著者による次のブログ記事をご確認ください: 3 more reasons to love Veeam ONE v10!

バックアップに利用可能となった新たなターゲット

Veeam Backup & Replicationには他にも面白い機能拡張があります。統合された重複排除デバイスにバックアップを送信できるというものです。この機能拡張によって、エージェントのバックアップやエンタープライズアプリケーションのプラグインから、同じデバイスにプライマリバックアップを送信することもできます。

また、Linuxの観点で、Windows ReFSXFS Reflinkの両方がターゲットとしてサポートされることも取り上げたいと思います。特に、ここでのブロッククローニング技術は、高速クローン技術と共に、お客様のバックアップ計画に一層のバックアップ効率と使用領域の削減効果をもたらします。

Nutanix Mine with Veeam

Nutanix AHVバックアップを保存するための新しいターゲットの上部に位置するのがNutanix Mine with Veeamです。ここで整理しておくと、Nutanix Mine with VeeamはVeeam Backup for Nutanix AHVと同一のものではありません。

Nutanix Mine with Veeamは、セカンダリのストレージおよびバックアップに伴う共通的な課題の解決に役立ちます。

こちらのソリューションの概要で分かりやすくまとめられています。

ライセンスとインストール

Veeam Backup for Nutanix AHVはVeeam Backup & Replicationおよび関連スイートと統合されます。保護対象のNutanix AHV VMは、シンプルになったVeeamユニバーサルライセンス(VUL)によって利用できます。Veeam Backup for Nutanix AHVに対して使用される個別のインストールパッケージには追加ライセンスは不要です。

今すぐこちらからダウンロードして、お使いのVeeam Backup & Replicationサーバーにインストールしていただけます。 

まとめ

新登場のVeeam Backup for Nutanix AHVでは特に大きな機能がいくつかリリースされましたが、これら以外にも多くの機能について「Veeam Backup for Nutnaix AHVユーザーガイド」に説明があります。

また、このソリューションはNASバックアップCloud Tier、NASバックアップのアーカイブ層、さらにはオブジェクトストレージに転送されるVeeam Backup for Microsoft Office 365バックアップとも連携しますので、ご安心ください。

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