今年2月にVeeam Backup & Replication v11が発売されたとき、このリリースが市場にどのくらいのインパクトを与えるか、私には見当もつきませんでした。V11は、私がVeeamに来てから11年目に発売されました。これが弊社最大のリリースだとは知っていましたが、まさかこれほど素晴らしいとは!
Veeam Backup & Replication v11の概要
V11には、200種類を超える新機能や機能拡張が導入されました。市場に引き続き展開される注目の機能には、継続的データ保護(CDP)、強化Linuxリポジトリ、NAS、Microsoft SQL Server、およびOracleデータベースに対応した新しいインスタントリカバリ機能、クラウドでのArchive Storageのサポートなど、Veeam製品を使用したBackup as a Service(BaaS)とDisaster Recovery as a Service(DRaaS)において、これまでになく多数のオプションがあります。
また、V11では、Veeamユニバーサルライセンスを活用し、V11の一般提供開始(GA)以降に累積パッチを用意することで、アップグレードプロセスを容易にすることができました(詳しくは、V11 Upgrade Centerをご覧ください)。
Veeam Backup & Replication v11のリソース
しかし、そこで技術革新は止まりません。V11は、GA以降に発見された新たなシナリオを全て取り込むためだけではなく、準備されていた新機能も搭載するために、再びアップデートされました。なお、最新情報を入手するには、Veeam R&Dフォーラムにサインアップするのがいちばんです。このフォーラムで、Anton Gostev(プロダクトマネジメントのシニアVP)自身から直接、Veeam製品の最新状況に関するウィークリーレポートを入手できます。また、Veeam Community Resource Hubも必見の情報源です。ここには、活動中のVeeamユーザーグループが話題にしているスクリプトやディスカッション、使用シナリオがあります。
最新のアップデートは、V11aとしてパッケージされ、GA以降の最新アップデートだけでなく新機能も入っています。その中でも特に注目すべきは、AWS、Azure、GCPへのアップデートがクラウドで繰り返し提供されているということです。さらに、Windows Server 2022を完全にサポートしているため、すぐに導入とテストを開始できます。緊密な統合といえば、V11aではVeeamONでプレビューされたように、Kasten K10バックアップストレージをVeeam Backup & Replicationリポジトリで管理できるようになりました。Veeamバックアップインフラストラクチャで、Kasten K10 by Veeamの提供するKubernetesバックアップを管理するなら、この方法がとても簡単です。
ランサムウェアを撃退するVeeam Backup & Replication v11
このように、画期的な新機能には大きな勢いがある一方、データに対する脅威には常に注意を払う必要があります。ランサムウェアには誰もが対処しなければなりません。私たちは、これまで以上に不変性の高いオプションを提供するために、製品の技術革新を進め続けてきました。ランサムウェアに対して強くあり続けるために必要な情報を提供するため、GA以降、有益なホワイトペーパーが2本公開されています。
- 書き換え不能なバックアップでランサムウェアから保護:Veeamガイド(SEC Rule 17a-4(f)、FINRA Rule 4511、CFTC Rule 1.31 (c)-(d)に準拠した構成を含む)、執筆者:Hannes Kasparick(Veeam製品管理)。
- ランサムウェア対策における5つのベストプラクティス – データ保護のためのVeeam決定版ガイド、執筆者:筆者およびEdwin Weijdema(Veeam製品戦略)。
これらの2本の資料を読み、現在、世間にはびこる脅威への対応に必要なものが全て揃っているかどうかを確認しましょう。
V11の評判は?
V11が市場に出てからしばらく経ち、複数のVeeam VanguardとVeeam Legendに連絡する機会があったので、V11のどの機能が気に入ったかを聞いてみたところ、次のような答えが返ってきました。
Mildur(Veeam Legend)
「新しい強化Linuxリポジトリが気に入りました。これのおかげで、プライマリ・バックアップリポジトリのセキュリティがより一層、強化されています。
2番目のお気に入りは、FLRアプライアンスを使わないLinux FLRです。管理用のLinux VMを利用してFLRをリストアできるため、vSphereやHyper-Vホストを追加する必要がありません。使用している環境にNutanix AHVホストしかない場合にはうれしい機能です。」
Frank Iversen(Veeam Legend)
「私のお気に入りの機能は、まちがいなく、AWSのクラウドネイティブバックアップのオプションです。書き換え不能なバックアップのおかげで、ランサムウェア攻撃にも強力に対抗できます。」
Didier Von Hoye(Veeam Vanguard)
「Veeam Backup & Replication v11のVeeam強化リポジトリにより、ランサムウェアに対する私たちのオンプレミス保護は大きく向上しました。不変性によって保護されるのは、今や、クラウド内のS3オブジェクトストレージのオフサイトキャパシティ層だけではありません。オンプレミスのLinux SOBRリポジトリのパフォーマンス層も、プライマリバックアップとセカンダリバックアップの両方で、サードパーティソリューションを使わずに、ハードウェア上で不変性の恩恵を受けられるようになりました。」
James Kilby(Veeam Vanguard)
「サイトを障害や侵害から保護するには、Veeamアーカイブ層と新たに追加された不変性オプションが最高です。」
Michael Paul(Veeam Legend)
「Veeam V11で私が気に入っている機能は、Veeam Backup for AWS/Azureとこれから発売されるV11a、GCPとの拡張統合です。時間を節約できるし、保護のために、クラウドからテープ、クラウドからVeeam Cloud Connectのような新しいデータフローが実現され、バックアップの3-2-1ルールが確実に遵守されます。」
BertrandFR(Veeam Legend)
「お気に入りの機能の1つ目は、強化Linuxリポジトリです。パフォーマンス層のセキュリティが向上しました。
2つ目はCDPです。2つ目のデータセンターに対して15秒のRPOを実現できるとは素晴らしい!」
Chris Childerhose(Veeam Vanguard)
「Veeam V11でのお気に入りは新しいCDP機能です。これによりクライアントがDRaaSサービスに選択できるオプションが1つ増えました。」
Al Rasheed(Veeam Vanguard)
「V11は、安定性、使いやすさ、安心を提供する機能を内蔵しています。Veeamのカスタマーサポートのおかげで、ダウンタイムやデータ消失を必要最小限に抑えながら、最新のデータ戦略を安全に行えます。」
Geoff Burke(Veeam Legend)
「永続的エージェントがお気に入りの1つです。以前はLinuxエージェント用のレジストリエディタがあり、エージェントの継続的な挿入が有害になると私が気づいたケースに対処してくれていました。Windowsのアプリに対応したバックアップでは、挿入されたエージェントが使用されるので、ただそれをゲストOSで実行したままにできるオプションがあるのはありがたいです。」
Joe Meixner(Veeam Legend)
「私は強化Linuxリポジトリを気に入っています。暗号化マルウェアからより強力に保護してくれます。
その次に好きな機能は、VMwareタグの組み合わせに基づいたバックアップジョブです。これはVMを自動的にジョブに割り当てられる素晴らしい機能です。」
vNote42(Veeam Legend、Veeam Vanguard)
「私が気に入っているVeeam V11の機能は強化リポジトリです。これを使えば、不変性のあるバックアップをオンプレミスでシームレスに導入できます。使い方は普通のリポジトリに似ています。
また、永続的ゲストエージェントもV11の優秀な新機能で、バックアップエージェントを、より安全な方法で管理するために使用できます。」
最新のVeeamを是非ご体感ください
実は、V11は非常にたくさんの新機能が搭載されたため、使い始めるのが難しかったり、どこから始めて、どこを見ればいいか迷ったりすることがあるかもしれません。しかし、心配しないでください。使い始めるのは思っているよりも簡単です。Webサイトから簡単に評価版をダウンロードでき、数分でバックアップを実行できるようになります。同様に、V11へのアップグレードもこれまでになく簡単にできます。V11aに対応するようにV11 Upgrade Centerを更新しました。そこからV11aをダウンロードしてください。