AWS、Azureに続き、Veeam Backup for Google Cloud Platformがリリースされました。このソリューションは、主要なハイパースケール・パブリッククラウド・プロバイダ向けのクラウドネイティブなバックアップをサポートし、市場で最も費用対効果が高く、かつ安全な方法でGoogle Cloud Platform(GCP)の仮想マシン(VM)をネイティブに保護します。データに問題が発生しても、Veeamならクラウドデータのあらゆる消失シナリオから数分で簡単に回復することができます。
簡単に言うと、Veeam Backup for Google Cloud Platformは、Googleネイティブのスナップショットを自動化することでプロジェクトやリージョン全体のVMを安全に保護し、極めて低いRPOとRTOを実現します。さらに、バックアップをGoogleオブジェクトストレージに保存することでデータ保護を強化して(スナップショットだけでは不十分なため)、長期間の保持にかかるコストを削減します。
Veeam Backup for Google Cloud Platformは、次のような機能を備えています。
クラウドネイティブなバックアップ
- ネイティブのスナップショットを自動化し、極めて低いRPOとRTOを実現
- ポリシーベースの保護で使いやすく、拡張性も高い
- シンプルなWebベースの管理UI
- GCP Marketplaceからすぐに導入可能
高い投資対効果
- バックアップコスト見積もり機能でコスト管理を最大限に強化
- スナップショットの保持と比較した場合、オブジェクトストレージへのバックアップではコストを大幅に削減
- ポータブルなVeeamユニバーサルライセンス(VUL)を含む、無償またはBYOLの選択などの柔軟なライセンス体系
安全
- 複数のプロジェクトや、プロジェクト間のバックアップとリカバリをサポート
- バックアップ管理者用のマルチファクター認証
また、Veeamの広範なプラットフォームとポータブルなバックアップ形式により、サポートされている全てのプラットフォームでバックアップや復元、移行を行うための無制限なデータポータビリティが実現できます。クラウドプラットフォームの1つがダウンした場合でも、別の場所から復元できるため心配はありません。また、使用しているクラウドプラットフォームを変更した場合には、ワークロードを必要な場所に移行するだけで構いません。Veeam製品ではプラットフォームのロックインはなく、プラットフォーム固有なアプローチもほとんど必要としません。業界をリードするバックアップと復元機能は、保護すべき環境に合わせて構築されているため、1バイトたりとも失うことはありません。
では、Veeam Backup for Google Cloud Platformを詳しく見ていきましょう。
Veeam Backup for Google Cloud Platformは、GCP Marketplaceから特定のプロジェクトに導入できます。導入と構成が完了すると、保護されているリソースを示すダッシュボードが表示されます。
ポリシーベースのバックアップ保護
VMは全て、ポリシーによって保護されています。そのため、保護されているVMをより細かく制御することが可能です。例えば、ゴールド、シルバー、ブロンズのポリシーを作成して、SLAが異なる様々なワークロードを保護することができます。
ポリシーでは、次のオプションを設定できます。
- プロジェクト
- 地域(保護する複数の地域を選択)
- 保護対象(全てのリソース、または仮想マシンやラベルのサブセットを選択)
- 除外するリソース
- スナップショット設定
- バックアップ設定
- スケジューリング
- コスト見積もり
- 通知設定
バックアップコストの見積もり
Veeam Backup for Google Cloud Platformには、業界初のバックアップコストの見積もりツールが組み込まれており、ポリシーの実行にかかるコストについて詳細な情報を表示できます。コストの見積もりには次の情報が含まれます。
- バックアップコスト
- スナップショットコスト
- トラフィックコスト
- トランザクションコスト
- 合計コスト
コスト見積もりツールは、使用者がバックアップポリシーの影響を把握できるようにするための重要な機能です。例えば、ワークロードが実行されているリージョンの外部でリポジトリが構成されている場合、トラフィックコストの内訳が重要になります。
ワーカーノード
Google Cloudのバックアップに伴うトラフィックコストを削減するために、ワークロードが配置されているリージョンまたはアベイラビリティゾーン(AZ)にワーカーが導入されます。ワーカーは、データの転送(バックアップや復元)が必要な場合や、全体またはファイルレベルのリストアが実行されている場合にのみ、ダイナミックな方法で導入されます。つまり、タスクが完了すると、ワーカーはシャットダウンされ終了します。このような機能によって、バックアップやリストアのトランザクションに関連するコストを削減できます。
また、ワーカーはバックアップデータをGoogleオブジェクトストレージにオフロードする役割も担っています。
リストアモード
Veeam Backup for Google Cloud Platformは、ワークロードのリストアにおいて5つの機能を提供します。
- 元の場所にリストア(元のVMを削除する)
- 元の場所にリストア(リストアされるVMに新しい名前を付ける)
- 新しい場所にリストア(新しいVMを作成する)
- ディスクのリストア(完全なVMの代わりに個々のディスクをリストアする)
- ファイルレベルの復元
元の場所にリストア
このオプションは、リストアされるVMで元のVMを置き換えます。その結果、既存のVMは上書きされ、古いバージョンに置き換えられます。VMに存在するデータは全て置き換えられます。このオプションでは、VMの全ての設定が保持され、設定は一切変更されません。
新しい場所にリストア
新しい場所へのリストア、または異なる設定でのリストアを選択すると、リストアの完了時にVMを再構成するためのいくつかのオプションを使用できます。
- リージョンとゾーン
- 暗号化オプション
- VMの設定
- ネットワークの設定
- VPCネットワーク
- サブネット
- 静的IPアドレス
ファイルレベルの復元
Veeam Backup for Google Cloud Platformでは、ファイルレベルできめ細かいリストアを実行できます。これにより、リージョンにVM全体をリストアすることなく、個々のファイルをリストアできるため、結果的にリストアにかかる時間とコストを節約できます。
ファイルレベルのリストアは、Webサービスを通じて行えます。Veeam Backup for Google Cloud Platformでファイルレベルの復元を要求すると、固有のURLが与えられます。そのURLに移動するとゲストOSの構造が表示されますので、必要なデータを探し、ローカルコンピューターに直接ダウンロードして復元します。
Veeam Backup & Replicationとの統合
既にVeeam Backup & Replicationをご利用のお客様の場合、クラウドのワークロードをVMware vSphereやNutanix AHVなどのオンプレミス環境にリストアする機能も使用できます。Cloud StorageバケットをVeeam Backup & Replicationの外部リポジトリに追加するだけで、あらゆるプラットフォームにワークロードを復元できます。
Veeam Backup & ReplicationとVeeam Backup for Google Cloud Platformの機能が1つになることで、マルチクラウドの世界で必要とされるきめ細かいデータ管理が可能になります。
まとめ
新たにリリースされたVeeam Backup for Google Cloud Platformには、Google Cloudのバックアップやエンタープライズクラスのクラウド・データ・マネジメント・ソリューションを求めるお客様のユースケースを拡大する、優れた新機能が備わっています。Veeam Backup for Google Cloud Platformは設定が簡単で信頼性が高く、お客様が日々使用しているVeeam製品に応じて、既存のインフラストラクチャと統合できる柔軟性を提供します。
また、Veeam製品を実際に体験していただけるよう、VM 10台分の無償バックアップを提供いたします。時間や機能、リストアの制限はありません。簡単に使用できますので、是非この機会にお試しください。
Veeam Backup for Google Cloud PlatformとVM 10台分の無償バックアップの詳細についてはこちらをご確認ください。
Veeam Backup for Google Cloud Platformのオンラインセミナーを開催しております。Veeamのバックアップとデータ管理ソリューションを、Google Cloud Platformやハイブリッドクラウド環境に活用する方法をご紹介しておりますので、是非ご覧ください。