ジョシュ・ドラックが9月14日のブログで述べたように、VeeamはCisco HyperFlexおよびNutanixの双方と長年にわたる技術関係を築いています。このブログでは、最近発表されたCiscoとNutanixのグローバルな戦略的パートナーシップが、Veeamのお客様またはVeeamの将来のお客様にとってどのような意味を持つのかを技術的な観点から説明していきたいと思います。
ご存じのとおり、Veeamは10年以上にわたってCiscoと連携し、Veeam Data PlatformでCisco HyperFlexワークロードの保護と復元に取り組んでいます。2023年9月12日、CiscoはCisco HyperFlex Data Platformの販売終了とサポート終了を発表しました。CiscoのHyperFlexをご利用のお客様は、1年以内にHyperFlex機器を追加購入でき、さらに何年もかけてHyperFlexクラスターの運用を継続することができます。HyperFlexの運用継続をご希望のお客様につきましては、お客様の環境においてVeeam Data Platformが引き続きサポートいたします。
HyperFlexからCisco Compute Hyperconverged with Nutanixとして知られる、Cisco UCSサーバー上のNutanix Cloud Platformへの移行をご希望のCiscoのお客様向けに、Veeam Data Platformは最適なデータ保護を提供するだけでなく、HyperFlexからNutanixへのVMの移行を簡素化します。Cisco Compute Hyperconverged with Nutanixを導入しているお客様は、Nutanixクラスターで実行するハイパーバイザーを選択する必要があります。VMware vSphereまたはNutanix独自のAHVハイパーバイザーです。
vSphereを引き続き使用する場合も、AHVに変更する場合も、以下の2つの異なる移行ユースケースでVeeam Data Platformをご利用いただけます。
- HyperFlex vSphereからNutanix vSphereへの移行(図1)
- vSphereからNutanix AHVへのワークロードの移行(図4)
HyperFlex vSphereからNutanix vSphereへの移行
このユースケースに関して、Ciscoは『Cisco HyperFlexからCisco Compute Hyperconverged Solution with Nutanixへのワークロードの移行』というタイトルの優れたホワイトペーパーを公開しています。このホワイトペーパーでは、vSphere VMをHyperFlexからCisco Compute Hyperconverged with Nutanixに移行するいくつかの方法について詳しく説明しています。この移行ガイドのセクション全体では、Veeam Data Platformのレプリケーション機能を使用してこれらの移行を実行する方法を説明しています。
Veeamのレプリケーションには、本ホワイトペーパーで取り上げられている他の方法に比べて、いくつかのメリットがあります。メリットには次のようなものがあります。
- レプリケーション/移行プロセスを自動化するジョブ
- VMのネットワークの再マッピングと再IP化が可能
- データ消失ゼロのための計画フェイルオーバー
- バックアップからレプリカをシード処理する機能
- フェイルオーバーまたは最終的な移行にコミットする前に、移行されたマシンをテストする機能
vSphereからNutanix AHVへのワークロードの移行
このユースケースは、vSphereからNutanix AHVへの移行だけでなく仮想マシンの変換も行うため、より複雑です。Veeam Data Platformを使用すれば、Veeamをご利用のお客様はNutanix AHVへのインスタントリカバリ(図2)またはVM全体のNutanix AHVへのリストア(図3)のいずれかを活用して、VMをvSphereからNutanix AHVに移行および変換できます。
Nutanix AHVへのインスタントリカバリプロセスの手順は次のとおりです。
- 既存のVeeam Backup & ReplicationサーバーでVeeam Nutanix AHVプラグインをインストールして設定
- Veeam Backup & ReplicationインベントリにNutanix AHVクラスターを追加
- Nutanix AHVバックアップアプライアンスを導入
- オプションで、AHVワーカー(プロキシ)VMを追加導入
- Veeamヘルプセンターのドキュメントの「開始する前に」セクションに記載されている要件を満たしていることを確認
- Nutanix AHVに対してワークロードのインスタントリカバリを実行
- ゲストOSで、ターゲットNutanixクラスターのネットワーク設定(IPアドレスなど)を変更
Veeamのインスタントリカバリプロセスを通じて、お客様は次の項目を指定できます。
- 復元先のNutanixクラスター
- VM仮想ディスク用のNutanixストレージコンテナ
- 新しいVM名(必要に応じて)
- 変換されたVMのターゲットネットワーク、または検証のためにVMを切断したままにしておくことの検討
vSphereからAHVへのVMの移行のためのVeeamインスタントリカバリには、次の利点があります。
- vSphereからAHVへのVMの完全変換
- バックアップ管理者に馴染みのある使いやすいツール
- 大量のVM変換を行う機能
- 移行前に増分バックアップを実行することによるデータ消失の最小化
- 移行完了前の移行済みVMのテスト
まとめ
Cisco HyperFlexからCisco Compute Hyperconverged with Nutanixへ移行されるお客様は、vSphereをそのまま使用するか、Nutanix AHVに移行するかを柔軟に選択できます。その中でVeeam Data Platformをご利用のお客様またはVeeam Data Platformの導入を検討しているお客様は、vSphere間、およびvSphereからAHVのどちらのユースケースにも、Veeamの移行機能を柔軟に活用できます。これはVeeam Data Platformの実力を明確に示しています。このことが、VeeamがvSphereとNutanix AHVの両方の環境において業界をリードするデータ保護プロバイダとなっている数多くの理由の1つです。現在Veeamをご利用でないお客様の中でVeeam Data Platformをお試しをご希望の場合は、こちらをクリックして、ぜひ評価版をダウンロードしてください。