お知らせ:Veeam Backup for Linux

パブリック クラウドは依然として人気のサービスです。世界中の多くの IT 組織は、既にパブリック クラウドで本番ワークロードを実行しているか、少なくとも、将来の可能性に備えて投資を行っています。この傾向は今後も続くばかりでなく、パブリック クラウドを通じて使用可能なワークロードはますます増えていくでしょう。

コスト管理の両面から、ワークロードをパブリック クラウドで実行することは大企業にとって重要であることは周知の事実です。しかし、現在のところ、本番ワークロードにパブリック クラウドを採用する割合は依然として低く、その原因は、可用性に関する懸念にあります。このようなクラウドでサーバー インスタンスをバックアップできないということは、ビジネスが中断される危険性が非常に高いことを意味します。現在、候補となるソリューションは存在しますが、簡単に使いこなすことができず、しかも高価であったり、非常に多くの IT スタッフのリソースを必要とします。

Veeam は既に  Veeam Endpoint Backup FREE で Microsoft Windows 向けのバックアップ エージェントを提供していますが、パブリック クラウドのワークロードの大半は、Linux で実行されているというのが現実です。

Linux サーバーの可用性を実現するのは、至難の業です。スクリプトやネイティブの機能を利用する無償ソリューションが数多く出回っていますが、これらも非常に手間がかかります。Linux 管理者は、仕事を成し遂げるために奮闘していますが、その努力は、総所有コスト (TCO) が非常に高くなる可能性があることを意味し、必要とされる目標復旧時間 (RTO) および目標復旧時点 (RPO) を達成するために必要不可欠な機能は、まったく使用できません。最後に、Linux 管理者が退職したらどうなるでしょうか。そのソリューションのサポートを継続するにはどうしたらいいでしょうか。

有償のソリューションは、これらの問題に対処しますが、そのほとんどは非常に複雑で、しかも高価です。結果として、ワークロードの大半はまったく保護されないことになります。

Veeamにとって、Veeam Backup for Linux が本当に必要であることは明らかでした。

Veeam Backup for Linux

Veeam Software は、Veeam FastSCP for Microsoft Azure など、パブリック クラウドと情報をやり取りするソリューションを既に提供していますが、このたび、Veeam Backup for Linuxを発表しました。

Veeam Backup for Linux  は、Linux サーバー上で実行するシンプルで無償のエージェントです。これは、個々の Linux クラウド インスタンスまたはオンプレミスの物理 Linux サーバーの可用性を確保するために必要な機能を提供するように設計されています。

ソリューション

Veeam Backup for Linux  は、エージェントベースのソリューションで、ゲスト OS (オペレーティング システム) 内で実行されます。

Veeam のソリューションは、Veeam 独自の変更ブロック追跡 (CBT) ドライバーにより、増分バックアップをサポートします。さらに、Veeam は、LVM (論理ボリューム マネージャー) との互換性を維持しますが、LVM スナップショットは利用しません。その代わりに、独自のボリューム スナップショット プロバイダーが実装されており、LVM スナップショットと同じ制限に縛られることはありません。このため、Veeam は、非常に広範囲のファイル システムでブロックレベルのスナップショットを作成しながら、実際にバックアップしているボリュームではなく、指定されたストレージ デバイスにスナップショット データを保存します。さらに重要な点は、Veeamのソリューションは、Veeam Backup for Linux の組み込み機能のみを使用することで、サーバー ストレージについて一貫性のあるスナップショットを作成することができます。

また、Veeam Backup for Linux は、v1 でほとんどの Debian ベースおよび Red Hat ベースの Linux ディストリビューションをサポートします (サポートされるディストリビューションの正確な数は、リリースが間近になった時点で発表される予定です)。ご心配はいりません。Veeam は、お客様のフィードバックをもとに、今後の更新でサポート範囲を早期に拡大することを目指しています。

  • 構成では、サーバー全体からボリュームレベルやファイルレベルまで、幅広いバックアップ オプションを設定できます。このため、サーバー上の特定のファイルやボリュームの復元、またはベアメタル復元によるサーバー全体の復元さえも実行できます。
  • 管理者はさらに、プレフリーズ スクリプトおよびポストフリーズ スクリプトを使用できるので、バックアップに備えて、ワークロードをアプリケーションレベルで整合性を維持した状態にすることができます。
  • 使用可能な管理オプションとしては、Web ベースの GUI、コマンドライン インターフェイス、および構成ファイルがあります。コマンドラインを使用して作業したいユーザー向けに、Veeam は、最小限ながら有益なコンソール インターフェイスを作成しました。これは、ジョブの進捗およびパフォーマンス統計情報をリアルタイムに提供します。

Veeam Backup for Linux - a web-based GUI, command-line interface

注:UI はまだ最終版ではないので、変更される可能性があります。

ほとんどの構成でインストールが可能な限りスムーズに進むようにするために、依存関係は最小限に抑えられています。

Veeam Backup for Linux には、SQLite が組み込まれています。これは、ジョブ設定や統計などを保存する軽量のローカル データベース エンジンです。ご心配は無用です。SQLite のフットプリントは非常に小さく、サーバーのリソースをほとんど使用しません。多くの方がご存知のとおり、SQLiteは、Firefox でも内部データベース エンジンとして使用されています。

復元

バックアップは、復元できなければ意味がありません。これは、しばしば我々が口にしていることですが、おそらく、今後はさらに頻繁に言われるようになることでしょう。結局のところ、復元できなければ何のためにデータをバックアップするのでしょうか。Veeam Backup for Linux は、Veeam が提供するRecovery Media を使用することにより、ファイルレベルの復元、ボリュームレベルの復元およびベアメタル復元をサポートします。肝心なのは、失ったデータに対するアクセスを可能な限りすばやくかつ確実に取り戻すことです。

統合

Veeam Backup for Linux は、無償のソリューションですが、Veeam Availability Suite または Veeam Backup & Replication を購入されているユーザーは、既存の Veeam リポジトリをバックアップ先として利用することができます。これにより、リポジトリに対するすべてのバックアップ ジョブの基本的な監視と管理、バックアップ ステータスに関する電子メール通知の受信、バックアップ ファイルの暗号化、バックアップ ファイルのテープへのアーカイブ、またはオフサイト保護のためのクラウドへのコピーを実行することができます。

この統合はさらに、現在 Veeam Endpoint Backup FREE で使用可能な機能と同様に、Veeam Backup & Replication の標準機能であるアイテムレベルの復元にも利用できることを意味します。

結論

Linux のクラウド インスタンスと物理サーバーのバックアップと復元は、簡単な作業ではありません。多くの場合、データは必要なレベルで保護されていません。このため、多くの企業では、クラウドの採用が制限されます。Veeam では、Veeam Backup for Linux (2016年初めに一般公開予定) で、シンプルかつ無償のバックアップ エージェントを提供して、場所を限定することなく、Linux サーバーの保護を可能にします。さらに、ベアメタル復元などの柔軟性に富んだ復元オプションを提供します。また、Veeam Backup & Replication と統合し、機能性をさらに高めることもできます。

Veeam Backup for Linux  のクローズド ベータ バージョンは、2016年初めに先着順に入手できるようになる予定です。ベータ コードへのアクセス申請 – Veeam Backup for Linux beta.

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